競売物件の購入は、通常の不動産取引とは大きく異なります。以下では、検討から登記・取得までの流れをステップごとにわかりやすく解説します。
STEP1:物件の検討・情報収集
- BIT(不動産競売物件情報サイト)などで情報収集
- 「3点セット(現況調査報告書・評価書・物件明細書)」を確認
- 現地調査(※内覧不可・外観のみ)
注意点:室内の状態は基本的に見られません。占有者がいる可能性もあるため、リフォーム費用などは自己判断が必要です。
🔍3点セットとは
・現況調査報告書:物件の状態や使用状況
・評価書:裁判所が出す物件の価格評価
・物件明細書:権利関係や占有の有無など
STEP2:入札準備
- 入札期間・必要書類を裁判所で確認
- 入札書を記入し、入札保証金(通常は売却基準価格の2割)を納付
- 裁判所へ入札書を提出(郵送も可能)
注意点:一度入札すると取り下げはできません。同一価格の場合は抽選となります。
STEP3:開札・落札
- 開札結果を確認(通常、入札終了の1週間後)
- 落札者には「売却決定通知書」が送付される
注意点:落札してもすぐに所有権が移るわけではありません。「売却許可決定」が出るまで待ちます(通常1〜2週間)。
STEP4:代金納付
- 裁判所が指定する期限までに、残代金を一括で納付
- 入札保証金を差し引いた金額を支払う
注意点:期限までに納付できない場合は、落札が無効となり保証金も没収されます。
STEP5:所有権移転登記(取得)
- 「売却許可決定」に基づき登記申請を行う
- 法務局へ申請(司法書士に依頼することも可能)
注意点:登録免許税などの登記費用が必要です。占有者がいる場合、別途明渡し手続きが必要な場合があります。
補足:競売物件購入時の重要ポイント
ポイント | 内容 |
---|---|
登記費用 | 固定資産評価額 × 0.4%の登録免許税がかかる |
占有者対応 | 自力で退去交渉や明渡訴訟が必要な場合あり |
リフォーム費用 | 室内の状態を事前に確認できないため、余裕を持った予算が必要 |
融資 | 金融機関の融資が通りにくい場合があるため、事前確認が必要 |
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